脳の活性化と精神の安定化
多くの人は高齢になるほど社会とのつながりが薄れ、会話の機会が減少します。退職すると特にそのことを実感します。会話の機会が減少した人は、新しいつながりの場を見つけて脳の活性化を図りましょう。脳の活性化が実感できればポジティブになり、精神的安定を保つことができるでしょう。
家の中でも体を動かすことを意識する
健康な体を維持するために有酸素運動と筋力トレーニングが推奨されています。それは分かっていても実践できない人、続けられない人はどうしたらいいのか。
答は、家の中で体をよく動かすという習慣を身につけることです。屋外でのウォーキングを続けるのは大変よいことです。しかし、梅雨期、真夏、真冬になると、それが途絶えてしまう人が多いのです。家の中で体を動かすことを意識して生活することが大切です。
過度な筋トレやウォーキングでケガをするかもしれません。事前にストレッチやマッサージをすることでリスクを軽減できます。ウォーキングではなく、散歩の方が適している人も当然います。
場面1 テレビを見ているとき
テレビを見ていると座っている時間が長くなりがちです。ときどき立って体操をしながらテレビを見るようにしましょう。テレビ見ているだけの時間はもったいないですね。テレビを見る時間は運動のチャンスです。
これは習慣になりやすいので、ぜひ実践してみてはいかがでしょうか。
場面2 デスクワークをしているとき
同じ姿勢で長く座っているのはかなり危険です。腰への負担、足の冷えなど体に与える悪影響は大きいと考えなければなりません。30分に一度はデスクから離れましょう。座っている間はかかとの上げ下げをしましょう。
場面3 掃除
掃除はよい運動になります。家はきれいになって衛生的で、運動にもなるのですからぜひ実践しましょう。
場面4 キッチン
包丁を使っているときなどはできませんが、可能なときに足の上げ下げをしているだけでも運動になります。キッチンに立っていると、下方向だけを見ていることが多くなってしまいます。しかも、ちょっと手の空いた時間にはスマホを見ることが多いと思います。スマホを見るのは止めて、ときどき遠くを見ながら足の上げ下げなどをしてみましょう。
場面5 お風呂の中
高温で長時間浴槽に入っているのは大変危険です。冬でもお風呂で熱中症になる人が多く、ヒートショックよりも割合が高いので厳重注意です。
足腰が弱っていて浴槽の出入が難しくなっている人、浴槽の床で滑ってしまう人も厳重注意が必要です。
家の中でいちばん多く起きている事故の場所は浴室内です。
上記のことを理解したうえで、問題のない人は、浴槽の中でゆっくり膝の屈伸をしたり、足のマッサージをしましょう。
筋力トレーニング
毎日実施する必要はありません。YouTubeなどで動画を見ながら軽い筋トレを実施しましょう。あくまでも筋肉を維持することが目的です。きつい筋トレで体を痛めてしまっては元も子もありません。
できれば屋外で有酸素運動をする
既に足腰が悪くなっている人が、無理してウォーキングをするのは危険です。散歩で十分です。
家の中で体を動かすことは、健康維持につながる意味のあることなのですが、屋外での日光を浴びながらのウォーキングと同じ効果は期待できません。高齢になると歩幅が狭くなりがちです。股関節が固くなるのを防ぐため、意識して歩幅を広げて歩くようにしましょう。良好な睡眠を維持するために日光を浴びることも大切です。
まとめ
「実践しない」「続かない」のは、体を動かさないことで起きる恐ろしい現実を知らないから、あるいは現実を知るのが恐ろしくて知るのを避けているからです。
働いているうちは、事務系の仕事でも一日中椅子に座っているわけではなく、まあまあ動いているものです。それに通勤でウォーキングをしています。ところが退職などで仕事をしなくなり、家にこもりがちになり、活動量が極端に減ってしまっている人は、確実に体に異変が起こります。特に悪い生活のスタイルは、座ってテレビを見ている時間が長く、知らないうちに寝てしまうこと。それに間食が加わると最悪です。内臓脂肪、皮下脂肪が増え、体重の増加で足腰への負担が増えます。活動量の減少による足腰の筋肉の衰えで血流が悪くなり、足の冷え、筋肉の痙攣、股関節の痛みなど、苦痛を伴う症状が発生します。足は第二の心臓といわれるほど大切です。とにかく体を動かすことを意識して筋力の低下を防ぎましょう。